2007年4月7日土曜日

髪切りと硝子の氷柱

午後、図書館でしばらく資料の探索をした後、夜に予定されている夕食会まで少しばかり時間が空いたので、久しぶりに髪を切りにいくことにした。いつも切ってくれる方が数年前に日比谷から日本橋に移られたのを機に、数ヶ月に一度、日本橋三越の美容室に足を運ぶようになった。もちろん、わざわざそこまで行くにはそれ相応の理由がある。
髪を切るに当たり、いろいろと注文をつけるのは昔から得意ではない。座ったきり、何も言わずに粛々と切ってくれる人がいい。もちろん、会話は必須だが、沈黙の時間も気まずさを感じさせない、うまい距離感をとれる人がいい。だから、いつも同じ人にお願いしている。
帰りは、必ず、美容室近くのタロー書房に立ち寄る。それほど大きくはない3階建てのお店であるが、要点を押さえた品揃えで、特に文庫本のプレゼンテーションが出色である。そそり立つ透明な氷柱の什器に文庫本が据えられている。他では見られないプレゼンテーションだ。本の表紙が目に飛び込んでくるうまい配置。そして、それとなく飾られているいくつかの絵画。「精神の散歩道」と称するこの店の面目躍如といったところか。

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